小豆が生活習慣病を予防します

小豆が生活習慣病を予防します

生活習慣病とは、食習慣や運動習慣などの乱れからおこる高血圧症や高脂血症、糖尿病など様々な病気が含まれておりますが、原因として食習慣が大きく影響を及ぼしているようです。
この生活習慣病に効果があると言われているのが、昔から日本人に親しまれてきた小豆なのです。

2013年に和食が「日本人の伝統的な食文化」としてユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、小豆を使った数々の料理は日本の伝統的な食文化の原点とも言えます。

■小豆の民間療法

小豆は古くから民間療法に用いられ、現代に至っています。
医学が発達していない時代は、小豆を食べることで病気の回復をはかったり、予防をしていました。
昔は小豆も砂糖も高価であり、庶民はいつでも食べられるものではなかったため、あんころ餅などは疲れた体を癒す貴重な薬膳でもあったようです。

また、小豆のゆでた後の煮汁も、食あたりの薬や利尿薬として利用されてきました。
ぜんざいやお汁粉のように汁ごと食べるのが、体のために良いようです。
病気の治療に化学薬品が使用されるようになった現在でも、小豆の民間療法は様々な形で受け継がれています。

■小豆で生活習慣病を予防

小豆は砂糖を加えたあんこの状態になっても、生活習慣病の予防となる成分が損失しないのが魅力です。
小豆に含まれるサポニンやポリフェノールは、血圧を正常にし、血糖値や悪玉コレステロールの上昇を抑える効果があります。
さらに小豆には、人の体に必要な必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、リシン、バリン、ヒスチジン、トリプトファン、合流アミノ酸、芳香族アミノ酸がすべて含まれており、体の免疫機能を上げてくれます。

■小豆の餡は血糖値を上げないの?

小豆には血糖値を抑える働きがありますが、砂糖を加えた小豆餡と血糖値の関係はどうなのでしょうか。
”GI値”とは、炭水化物が分解されて糖に変わる際のスピードのことを言いますが、GI値が低い食材ほど血糖値の上昇がゆるやかといえるようです。
小豆はGI値が低いため あんこはおすすめのスイーツ食材です。

スイーツを選ぶ時にあんこを使った和菓子が良いと言われるのは、お茶との相乗効果にあるといえます。
緑茶には血糖値を下げる働きがあるので、砂糖を使ったあんこの和菓子はお茶と一緒に食べることで、より血糖値の上昇を抑えることができます。

日本食は世界中から注目をあびていますが、特に小豆を使った料理やスイーツが注目されているようです。
小豆は昔からハレの日のための食べ物とされてきましたが、生活習慣病の予防や改善のためにも小豆をもっと日常的に食べるようにしたいものですね。